妊娠中の口腔ケア
みなさんこんにちは、福岡県飯塚市タカノ歯科医院歯科衛生士の古澤です。
朝晩の冷え込みで、体調を崩されていないですか?
歯磨きは、風邪予防にもなりますので、朝晩の歯磨きは時間をかけて行って下さい。
さて、最近私が担当させて頂く患者様の中には、妊産婦健診で受診される方が多く、口腔ケアの時にご相談をいただくことがあります。
妊娠中は、何かと不安になる事、不安に思うことが色々です。
口腔ケアの時に、ご相談頂いたのが
・昨日までは、普通に歯みがき粉をつけて磨けていた事が、急に歯みがき粉をつけて磨くと気持ち悪くなった
・ハミガキをすると、出血して急に不安になった
・歯ブラシを口の中に入れると急に、気持ち悪くなる
・ハミガキをすると、急にヒリヒリ歯ぐきが痛み出した
・急に歯ぐきが赤く腫れて痛む
・今まで何ともなかった親知らずが急に痛みだした
一番多いご相談が
・つわりがひどく歯を磨く事ができない時がある
・つわりがひどく、口腔内が気持ち悪いので、何度もハミガキをしてしまい、歯ぐきや歯がしみるようになった
このようなご相談がありました。
妊娠中のつわり
個人差はありますが、(約6週間前後に現れ、1~2ヵ月持続して、12~16週間ごろに消失)の影響で
ハミガキがで気分が悪くなったり、口腔内が敏感なり嘔吐してしまったりする事で口腔清掃が不良になり、
歯ぐきが腫れる歯肉炎が発症しハミガキをすると、出血や痛みが出てきます。
それにより、徐々にハミガキの回数が減ったり、ハミガキの時間が減ることで歯肉炎から歯周病や虫歯に発展する可能性が出てきます。
つわりで口腔内が気持ち悪いので、すぐにハミガキをすると、嘔吐物は酸を含んでいる為一時的に、
エナメル質を柔らかくしてしまいます、その為すぐにハミガキをするとエナメル質が薄くなり歯がしみるようになってしまったり、
歯肉を痛めてしまいますので、すぐにハミガキはせず、
気持が悪ければ抗菌作用のある洗口液(うがい薬)でうがいをすることをおススメします。
その後、妊娠中期、後期になると、個人差はありますが、胎児の発育により、食事の回数が増えてきます、
患者様の中にはつわりが気持ち悪いので、ちょこちょこ間食をすると言われた方もいらっしゃいました
食事の回数が増えると、口腔内の環境が整わない為に、虫歯や歯周病の発生に関係してきます。
妊娠中は、嗜好の変化もみられ、酸っぱい物を好んで食べたり飲んだりする方もいますが、
上記でお話ししたように、酸が歯を柔らかくしてしみる原因になるので、飲食後はすぐに、うがいをするか
お水かお茶をたくさん飲んで洗い流してください、ハミガキは30分後にお願いします。
また、妊娠中は女性ホルモンの急激な増加により歯周病原性細菌が増殖しやすくなり、また血管の透過性が高まり、
粘りのある唾液になり、お口の中をキレイにすることが低下する為、歯肉の炎症や出血が起こりやすくなります。
本来ならば、サラサラした唾液で自浄作用が働きお口の中をキレイにしてくれますが、それが低下してしまいます。
それにより、歯ぐきが腫れたり出血の原因になります。
歯周炎が進行して、重度の歯周病に発展すると母体だけではなく、お腹の赤ちゃんにまで影響を及ぼす事になることもあります。
対策
食後や間食後はこまめに、ハミガキやうがいを行うようにして下さい。
つわりがひどい時は、憂鬱な気持ちになりがちです、食後にかかわらず気分が良い時にハミガキをしたり
食後に口腔ケア用の、洗口液でうがいをしたり、歯みがき粉を好みのフレーバーに変えたり、
ハブラシのヘッドの小さい物で磨いたりする事で随分妊娠中の口腔ケアも楽になります。
食べ物の好みも変わってくるので糖分の多い物や酸味の強い食べ物は、ダラダラ長時間食べる事はできるだけ控えるようにして下さい。
妊娠中は、歯周病や虫歯になりやすくなっていますが、なかなか痛みが無ければ気づきにくいので、
つわりがおさまる(4~5ヵ月)頃に歯科健診に御来院下さい。
タカノ歯科医院は、妊産婦さんの歯の健康を維持する為に、妊産婦健診を行っています。
お気軽に、ご相談ください。